
樹齢800年の イチョウ
仕事で大井町(東京都品川区)へ。タレントや芸人の卵たちに会った。一人は、夢が破れた直後だった。挫折はバネに、課題は踏み台にして、次に向かってほしい。
どの地に行っても、次の世代を育てている人がいる。有名ではないが、いまテレビに毎日のように出ている人の、当時の先輩。下町のような場所でBARを営みながら、夢を持つ若手の相談に乗り、背中を押している。夢が破れた若者の、心の拠り所にもなっている。
完全燃焼でやり切って、経験したからこそ教えられることがある。そういうオーラがある。表面的なノウハウを教えること自体をビジネスにする、昨今のやり方とは次元が違う。
そんな人を目指したい。
今回の出張中、打ち合わせと打ち合わせの間に時間ができたので、品川区立品川歴史館に寄った。知らない土地で仕事をするときは、その土地の歴史に触れる。自分の楽しみのひとつ。
「大井町」という地名の由来が気になって調べた。諸説あるようだが、光福寺にある「大井の井」と呼ばれる井戸が由来のひとつとされている。了海上人が生まれたときに湧き出し、産湯に使われたと伝わる。
光福寺には、高さ40メートルほどのイチョウがある。幹と大枝からは、古木の証である乳根がいくつも垂れている。樹齢800年。地元の人には当たり前の風景かもしれないが、人工的には作れない大きさに圧倒された。
音楽と情景を紐付けて記憶に残すため、その場所で聴いていた曲でプレイリストを作ることを習慣にしている。この日、聴いていた曲の中から一曲。
First Light
Harold Budd & Brian Eno
雰囲気、あるいは周囲を取り巻く影響、すなわち色合いを指す「アンビエント・ミュージック」の生みの親が、1980年に出した曲。